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タロが風邪で学校を休んでいる間、思うところあって、タロとのおしゃべりの時間を意識的に多くとりました。昼間は平熱だったので、ソファに横になっているタロといろんな話をしました。
帰国して日本の学校に通うようになってから、それまで以上に学校でのことを話さなくなったタロ。たまに急に思い出したかのようにあれこれ話すこともあるんですけど、断片的でなかなか全体像がつかめません。 昨日のタロの話で初めて知ったことがあって、ふーん、なるほどなあ、と思うところがあったので記録しておきます。 タロの学校では、文科省が推進している(推進していた??)小学校への英語教育の導入に乗っ取って、小2では週一回、朝学習の時間15分を英語の時間にしているようです。生活に密着した英単語、主に名詞を中心にテーマを決めて学んでいくようで、野菜シリーズ、身体のパーツシリーズなど、英単語に親しむ時間のようです。 で、その時間にタロは先生役をやっているんだそうです。えええーーーそりゃまたすごい!って私はびっくりしましたよ、大袈裟に。そしたらタロも照れ笑い。黒板の前に立って、その日のテーマの英単語を発音し、みんなに教える役らしいのです。 ああ、これは担任のH先生のマジックだな、と思いました。転入前にタロの状況を説明し、心配する私に対し、『タロくんがオランダにいる間、日本の小学校で学べなかった代わりに学んで来たたくさんのことを認めてあげたい。そしてクラスのみんなにその経験を分けてあげて欲しい。日本語がおぼつかないこと、日本の学校の習慣に不慣れなことを恥ずかしがらないくていい、クラスの皆がサポートしてくれるはず』とおっしゃってくれたことを思い出しました。 2年生でありながら、新一年生のように何もかもが初めての体験で、ともすると自信を失ってしまうかもしれないタロに対して、H先生は特別な場所を用意してくれたのだな、と思いました。 父生術 藤原 和博 / 日本経済新聞社 何かの書評で見つけて購入したこの本は、オランダでタロがインターに転入した頃の私の心の支えでした。著者が当時4歳の息子さんを連れてイギリスに渡った時の、父子のふれあい、父の思いなどが綴られた本です。この本の中で、毎日泣いて学校に行くのを嫌がり、学校でもなかなか友達ができない息子さんが、どうしてある時からが学校に喜んで行くようになったのか、その理由が書かれていました。同じくオランダで泣いて学校に行くのを嫌がったタロを毎日みていた私は、涙なしには読めませんでした。 そのお子さん・玄くんが喜んで学校に行けるようになったしばらく後に、学校で個人面談があったのですが、そこで著者はあるものを見つけます。生徒達の絵画、工作などの作品の展示の中にひときわ大きな立派な作品があったのです。それはレゴのようなブロックで作られた大きな飛行機でした。そしてそこには『Gen made this airplane』と大きく書かれてあったというのです。 著者はこの誇らしげな大きな飛行機が息子さんにクラスでの居場所を与えてくれたと確信した、と述べています。 子供の居場所。家庭は無条件に、子供にとって安心でき、くつろげて、自然体でいられる居場所です。その居場所、温かい家族の元を離れて、一時的とはいえ違う空間に一人で飛び込むとき、子供はそこに自分の場所を無意識に探すのではないでしょうか。特に慣れ親しんだ環境から、大きく異なる環境に来た時にはなおさら。居場所を与えてくれるものは、友達だったり、自分が得意なことだったり、様々でしょうが、『そこに居ていい』という安心感、自信のようなものが必要なのかもしれません(ちなみにオランダのインターでタロに居場所を与えてくれたのは友達の存在でした)。 H先生は、漢字や国語の文章の読み取り・算数の文章題などが苦手なタロのために、友達がまだ一人もいないタロのために、格好の役をみつけて、そして任せてくれました。タロが転入以来、嫌がることなく学校に通い続けられたのは、先生のこんなマジックの効果が大きかったのだと、思わず唸ってしまいました。 付け加えるとしたら、タロは多分、もうこの英語の時間の先生役に居場所を頼ってはいないと思います(居場所を与えてくれたきっかけになったのは間違いありませんが)。算数で誰より早く解答すること、マラソン記録会でクラス一の俊足の子の記録に追いつこうとすること、など、英語のできるタロくん、ではなくみんなと同じことで自分の存在を示しているようです。勿論、本人は無意識にしていることなのでしょうが。
by shipmaker2
| 2006-10-25 17:18
| 学校(幼稚園)
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